そもそも仙台箪笥とは

仙台箪笥 三尺猫足野郎箪笥

「三技一体」で作り出す伝統的工芸品

発祥の諸説はありますが、伊達政宗公が仙台藩を収めていた時代に遡ります。

仙台藩の大工の棟梁であった梅村日向(うめむら ひゅうが)によって、建具の一部として作られたのが始まりとも言われています。

指物・塗り・金具の「三技一体」(さんぎいったい)による堅牢な美しさを特徴としています。

仙台箪笥に手間がかかる訳

指物・塗り・金具と三技一体で作り出す仙台箪笥。そこには非常に時間も手間も贅沢に費やした工程があります。

指物前面には”くるい”を防ぐために十年から数十年寝かせた欅、内部には桐の木地を使用しています。桐は家具に使われる木材のなかで最も軽く、最も狂いの少ない材質です。その木目の優雅な美しさに加えて、湿気を通しにくい、虫がつきにくい、熱を通しにくいなどの理由から、古くから衣服や貴重品の保存・保管に最適な材料として貴重性と共に重用されてきました。

塗りには主に岩手県浄法寺(じょうぼうじ)等の国産漆で、30工程の塗り・磨きを重ねる「木地呂塗り」(きじろぬり)の技法により仕上げます。(下記写真参照)

最後に、縁起物や家紋をモチーフとした金具で装飾し、重厚で深みのある色合いの仙台箪笥が完成します。仙台箪笥の最大の特徴といっていいのが、飾り金具の存在。一般的に和箪笥には、引き出しを開閉するための「引き手」や「錠前」と呼ばれる金具がついています。それら代表的な金具のほか、仙台箪笥にはより堅牢な作りになるよう、細かなものまで含めると200〜300個もの金具が用いられています。

一番目を引くのが、箪笥の正面に据えられた「錠前」の文様。“竹に雀”などの文様が美しく表現されています。丈夫で長持ちする嫁入り道具として広く普及してきた「仙台箪笥」は、ここに嫁ぐ前の家紋を入れて持たせた方が多かったようです。

金具の製造法は鋳型に流しこんでプレスされた「鋳造」と職人が一つひとつ文様を打ち出す「彫金手打」の2種類。現在、彫金手打金具を手がける職人はごくわずか。
手をかけ、文様がより立体的に浮き彫られた手打の金具は、仙台箪笥の芸術の粋ともいえます。

仙台箪笥 二尺閂型野郎箪笥

仙台箪笥 木地呂塗りは30工程の塗り

日本の物づくりを伝え続ける伝統的工芸品

2015年6月、仙台箪笥は経済産業大臣指定の伝統的工芸品に指定されました。

伝統的工芸品とは

①主として日常生活の用に供されているもの。

②製造過程の主要部分が手工業的であるもの。

③伝統的技術または技法によって製造されるもの。

④伝統的に使用されてきた原材料を使用していること。

⑤一定の地域で産地形成されていること。

門間箪笥店の仙台箪笥は、金具デザイン(手打ちも含め)、指物本体のサイズ、台輪の種類、漆の色合いなど、すべてお客様とご相談の上、お誂えさせていただきます。

 

この記事は「門間屋(もんまや)」が作成しました。

門間屋は、明治5年の創業の「仙台箪笥」の製造元です。

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